部屋の畳数に合う能力のエアコンを選ぶ方法は?能力表示の読み方も
部屋の畳数に合う能力のエアコンの選び方
この記事を読むための時間:3分
エアコン購入時には、部屋のサイズに合う能力のエアコンを選ぶことが大切です。では、どのように選べば正しく選べるのでしょうか?なんとなく「畳数のめやす」に合わせてしまうと、最適な能力のエアコンを購入できないかもしれません。そこでこの記事では、部屋の畳数に合う能力のエアコンを選ぶ方法を紹介します。部屋に合わない能力のエアコンを選ぶデメリットも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
部屋の畳数に合う能力のエアコンの選び方【基本】
まずは、部屋の畳数に合う能力のエアコンの基本的な選び方を見ていきましょう。
エアコンの「畳数のめやす」を確認する
エアコンの能力に応じる適用畳数は、カタログなどに製品ごとに記載されている「畳数のめやす」などの項目で確認できます。これはJIS(日本工業規格)によって定められた、平均的な住宅(木造、南向き、洋室)の場合のめやすです。この値に「6~10畳」などと幅がある場合は、6~10畳の部屋全てに対応するわけではなく、「木造住宅は6畳・鉄筋コンクリート住宅は10畳」という意味になります。まずは部屋の畳数と照らし合わせてみましょう。
エアコンの「能力表示」を見る
続いて、能力表示もチェックする必要があります。適用畳数が同じエアコンでも、メーカーや製品によって「能力」に記載された数値は異なります。エアコンの能力表示に記載されている値とは、エアコンが部屋に投入可能な1時間あたりの熱エネルギー量(KW)、つまり簡単に言うと「そのエアコンの馬力」です。この値が大きいほど、部屋に冷たい・暖かい空気をもたらすことができます。
より最適な能力のエアコンを選ぶ3つのポイント
部屋のサイズに合った能力のエアコンを選ぶには、「畳数のめやす」と「能力表示」を見る必要があることがわかりましたね。しかし、この2つを見てそのまま選んでしまうと、間違った能力のエアコンを選んでしまう可能性も。そこで、より最適な能力のエアコンを選ぶポイントを紹介します。
①用途・環境を考えて選ぶ
実は「畳数選びのめやす」は、東京の気候・環境を基準として考えられています。そのため、住宅のある環境やその部屋の用途を考慮して選ぶ必要があるのです。例えば、夏の日当たりが良い部屋や天井が高い部屋、キッチンリビングなどの部屋では、冷房のパワーが標準的な住宅の場合よりも必要になると考えられます。また、寒い地域で重要になるのは暖房なので、暖房のパワーに注目して選ぶ必要があります。
②住宅の断熱等級などを考えて選ぶ
「畳数選びのめやす」は1964年に制定されたもので、それ以降改定されていません。(2021年4月時点)つまり、この数値は当時の住宅を基準としていると考えられるため、現代の断熱性能・気密性能の住宅とは保温能力が異なると予想されます。お住まいの住宅の断熱性能・気密性能を考えて選びましょう。
③エアコン選定支援ツール「ASST」で試算する
建物の断熱性能・気密性能、用途・環境などを考慮して計算するのは難しいですよね。そんな時には、地域や築年数、断熱性能などから部屋に適したエアコン能力を計算してくれるツールを使用するという方法もあります。電力中央研究所のエアコン選定支援ツール「ASST」は、住宅仕様や部屋の位置、方角、嗜好の重視度合いなどを入力すると、適切かつ省エネなエアコンを算出してくれます。
●参照:ASST エアコン選定支援ツール(電力中央研究所公式HP)
部屋に合わない能力のエアコンを選ぶデメリット
部屋のサイズに適さない能力のエアコンを選んでしまった場合、様々な弊害が発生する可能性があります。具体的にどのようなデメリットがあるのか紹介しましょう。
電気代が高くなる
部屋のサイズより能力の高いエアコンは消費電力量が大きいため無駄に電気代が高くなり、反対に部屋のサイズより能力の低いエアコンは、常にフルパワー運転が必要になるために電気代が高くなります。適切な能力のエアコンを使うことでエアコンの消費電力が安定し、電気代が節約できるのです。
エアコンの効きが悪い・無駄になる
部屋の畳数に対して能力の低いエアコンを設置すると、エアコンの能力が足りないため、効きが悪くて快適に過ごせません。反対に部屋の畳数に対して能力の高いエアコンは効きは良いものの、能力過剰です。わざわざ高いお金を出して購入するのはお金の無駄遣いになってしまいます。
エアコンの寿命が短くなる
部屋のサイズより能力の低いエアコンを設置し、常にエアコンをフルパワーで運転させなくてはならなくなると、エアコンのモーターやコンプレッサーなどにかかる負担が大きくなります。その結果、劣化・故障しやすくなり、エアコンの寿命を縮めることになってしまいます。部屋に合う能力のエアコンを選ぶことは、エアコンを長く使用するためにも大切なことなのです。
畳数に合う能力のエアコンを選んで、快適に過ごそう!
部屋の畳数に合う能力のエアコンを選ぶ方法を紹介しました。まずは「畳数のめやす」と「能力表示」をチェックして、そのうえで用途や環境、住宅の断熱性能なども考慮する必要があります。エアコン選定支援ツールを使用するほか、プロに相談するのもおすすめです。畳数に合う能力のエアコンを選んで、快適に過ごせる空間を作りましょう!
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